アカデミックハラスメントを受け大学院を辞めさせてもらえなかった話

アカデミックハラスメント学校のトラブル
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アカデミックハラスメントとは?

アカデミックハラスメントという言葉、あまりなじみがないと思います。要するにパワハラと同じようなものなんですが、ざっくりいうと、舞台が会社ではなく大学になります。そして上司→部下ではなく、教授→学生への、立場を利用した嫌がらせのことです。

大学の教授と学生というと、「上下関係とかなくて、自由でいいじゃん」と思うかもしれません。しかしどうも、大学の教授・准教授は、簡単にはクビになったり減給されたりしないようなんです。そのため、「会社でこんなことしたら普通クビになるでしょ」ということをしても、平気で地位を守ってるお偉い教授様がゴロゴロいます。

さらにタチの悪いことに、教授・准教授というのは、社会人経験のないまま職に就いた人たちなので、一般常識がありません。

私が、大学の研究室の研修旅行で飲み会に参加した時のことです。旅行先で温泉に入って、すっぴんで浴衣で参加したところ、当時の主任教授に、「浴衣姿も色っぽいねえ」と言われてぞっとしました。さらに、周りのOBの先輩が「教授のグラスが空だぞ、何やってんだ」とか言ってきます。それで、怖くてお酒を飲みすぎてしまって、病院に救急搬送されたんです。

そうしたら、その主任教授は、私の親に「あなたの娘を病院に入院させましたので」とだけ伝えて電話を切ってしまったそうです。父は、病院名が知りたくて何度も電話をしたそうですが、あろうことかその主任教授は「学生の親風情が無礼な」と着信拒否してしまったそうです。必要なホウレンソウのできない人種ということですよね。

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私が受けたアカデミックハラスメントとは?

今回話題にしたいのは、その主任教授ではなく、私の指導教官だった教授(当時准教授)のことです。私はその指導教官に、ドレイとしてこき使われ続けて、メンタルをやられました。

その指導教官も、企業人なら当たり前のホウレンソウができない、というか「やらない」人でした。

会社なら私の上司にあたるわけですから、普通、私の提出した報告書(論文)を読んで、何らかの反応をくれるはずですよね?でも、そういうことは一切してくれませんでした。そして、論文に協力してくれる幼稚園への依頼の連絡もまともにしてくれませんでした。

ぶっちゃけて言えば、「必要なことは何もしてやらない」。その一方で、ただ「指導教官」というだけで、自分の学生の論文の「共著者」におさまって、「自分の論文」を増やしていっている人でした。その指導教官が自力で論文を書いたという話は聞いたことがありません。しかし、現在実力派の研究者として、言語学会に名をとどろかせているお偉い教授様です。

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しかし実際は、その指導教官は、学生をドレイとして働かせて、甘い汁を吸い上げているだけです(多分現在進行形)。私もそのドレイの一人でした。ある時はまるで実験動物のように、ほとんど毎日MRI(脳の画像を撮る機械)に閉じ込められて、長いときは一時間そこで身動きするなと言われたこともありました。無給でです。

そして決定的だったのが、お酒の席で、その指導教官に、「お前の論文なんか誰も読まないもんなあ?」と笑い飛ばされたことです。その場が一瞬凍り付きました。その時やっと、その指導教官が、学生を「指導」するつもりなど1ミリもないんだと確信しました。

「もうこの人の下ではやっていけない」と思いました。そして後日、その指導教官の部屋に、「大学を辞めさせてほしい」と訴えに行きました。

そうしたら、密室で、「いかにお前が自己中心的でダメな人間か」、私が泣きだすまで延々と理詰め?のような口調で語られました。インテリヤクザに詰め寄られるような恐怖というか、怒鳴られたほうがマシだと思うほど怖かったです。そういうことが何度かあって、「大学を辞めるのは無理だ」と思いました。退学には、指導教官の承認が必要だったからです。

当時の私は、アカデミックハラスメントという言葉を知りませんでした。周りの先輩に相談しても、「あれくらい普通だよ、もっとひどい先生はいっぱいいるよ」としか言ってもらえませんでした。そのため、「我慢できない私が悪いんだ」と思い詰め、まず胃痛が止まらなくなり、病院で調べてみたら十二指腸胃潰瘍でした。さらに、心療内科にも常連のように足を運ぶようになってしまいました。

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地獄から脱した瞬間

ある時、その大学のOGで、アメリカの大学院に進学した女性の先輩に、いつものグチ感覚で、自分が何をされているか話しました。そうしたら、「それはアカデミックハラスメントだから、訴えていいんだよ」とアドバイスされました。

私が悪いんじゃなかったんだ!」と思いました。

そして即日、その指導教官に「アカデミックハラスメントで訴えますんで」とあえてメールで伝えました。すると、「いや待て、話し合おう」ということになり、会ってみると、ニコニコと、「いやー、辞めたいと思ってるなんて知らなかったよー」と言われました。

そして私は、無事大学を退学することができました。大学院に進学した4年の時間を無駄にして。心に傷を残して。

裁判で訴えることも考えました。しかし私は精神的に疲れ切っていたので、とても無理だと思いました。また、退学した後で知ったことですが、実は、その指導教官は、私の同期の子によって、すでにアカデミックハラスメントで大学の専門機関に訴えられていたのです!それなのに、そのことは、周りに知られてすらいなかったのです。大学から「メッ」とでも言われただけなんでしょうか。大学側が事実を隠ぺいしたも同然です。

そのため、訴えても無駄だと思ってしまいました。

私が大学を辞める時、同じように大学院に進学したいという男の子がいたので、口を酸っぱくして止めたのですが、聞き入れてもらえませんでした。また、先輩が言った通り「もっとひどい先生はいっぱいいる」というのも本当です。なので、「アカデミックハラスメント」の被害はひっそり拡大していると思います。

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アカデミックハラスメントを回避するために

どんな悩みでもそうですが、自分だけで抱え込まないでください。そして教授などのやりようが、あなたのメンタルがやられるレベルになったら、それは「アカデミックハラスメント」です。

私の経験上、近い立場の人にグチるより、カウンセラーや法律家など、客観的な立場でアドバイスしてくれる人を頼ったほうがいいと思います。思いつめて命を絶つなんて結果になる前に。

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寄稿者:自己紹介~なっつるんってこんなヒト