パワハラドクターのいる病院に就職
短大卒業後、都心の病院で医療事務員として長年働いていましたが３０歳を機に実家のある田舎に戻り、眼科で医療事務員として働くことになりました。
人口3万人ほどの町には眼科自体が少ないため、いつも診察開始と同時に待合スペースに入りきらないほどの人が押し寄せてくる病院でした。
因みに私の働いていた眼科では、視力検査、眼圧検査、視野検査、眼底検査などが行われ、目の状態に合わせてコンタクトを選んだり、先生や視能訓練士及び看護師が治療を施していました。
私が入社して一週間ほどは医療事務について優しく教えてくださり「いい職場だなぁ」と思っていたのですが、その頃の私は職場のドロドロとした人間関係を知りませんでした。
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なぜか私のことを嫌ってくるパワハラドクター
私はなぜか最初から先生に嫌われているようでしたが、医療事務ですから気にせず仕事をこなしていました。ですがいつの間にか医療事務としてではなく先生の横で患者様の診察の順番をサポートする役になっていました。
そして、そこでの指導は日を追うごとに厳しいものになりました。
サポート役に就いてから程なくして先生からカルテをみせられ「保険証にはランクがあるから、保険証を見て人を判断して順番を決めてね。国家公務員や公務員、警察官なら２０分以内に診察できるようにして！時間のたくさんある年寄りは何時間待たせてもいいから。」といわれ、診察する順番に誤差がある度「君は無能だね。死んだほうがまし。」と先生から一人だけ集中的に叱責をうけることになりました。度重なる叱責に私は委縮してしまいケアレスミスをしてしまうようになりました。
時には患者様からも「何時間待たせるの！」とおりを受けることもありました。そりゃあ先生に後回しにされていますからね。
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パワハラドクターからパワハラを受ける私を、周りは見て見ぬふり
先輩スタッフたちも、自分にとばっちりが来ないようにと見て見ぬふりでした。
それでも休憩時間にはお局ナースや先輩スタッフと顔を合わせることも多く、仕事の悩みを聞かれていたので、まだ職場に慣れない私にとって嬉しさのあまり愚痴をこぼして、話をしてしまうこともありました。
二か月ほどたったある日、急遽人手が足りず手術の日にオペの前の手術準備を手伝うことになりました。
その日は白内障患者の手術の日で、お局ナースから「散瞳薬をあの患者に点眼してきて！急いで！」と突然言われ、困惑しながら初めて人に点眼行為を行いました。
「医療事務の資格しか持っていない私が医療行為のようなことを行って大丈夫だったのだろうか・・」と不安でしたが、人手不足で質問することも許されない状況だった為、お局ナースから言われたとおりに仕事をしてしまっていました。
これが最悪の結果になるとは知らずに・・・。
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虚言癖扱いされ、退職に追い込まれた
翌日職場につくなり先生から呼び出しがあり、急いで院長室に向かい中に入るとそこには先生と、お局ナースが座っていました。先生は開口一番「昨日、患者に勝手に散瞳薬を点眼したようだね。看護師でもないくせに何を勝手なことをしてくれたんだ！！僕は君を訴えることもできるんだよ！他にも僕のことをパワハラドクター呼ばわりしているそうじゃないか。全部筒抜けだよ！」と言われ目が点になりました。
散瞳薬を点眼してと言って来たのは紛れもなく先生の横に座っているお局ナースです。私は反論しにくい状況の中「(お局ナース)〇〇さんからの指示で散瞳薬の点眼を行いました。パワハラドクターなんて決して言っていません。」と伝えました。するとすぐにお局ナースが「先生、〇〇さんには虚言癖があるようですし、念書に署名し提出して頂きましょう。提出できないのなら解雇でよろしいですよね。」
私は言葉も出ませんでした。虚言癖扱いされ、毎日罵られ、もう来なくていいと言われたことにショックを隠せませんでした。
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病院のパワハラが原因で人間不信に
院長室をでた後は悔しくてトイレの中で泣きました。３０歳にもなって泣いたのはあれが最初で最後だったと思います。
念書の内容は勤務態度が悪い事、社内でのコミュニケーションが取れていない事、上司への誠意の無い対応等を改める事、反した場合は如何なる処置も受け入れるというものでした。この件で私は人間不信になり、病院を去りました。
これは仕事を辞めた後に聞いた話ですが、そのナースと先生は不倫関係にあり、少しでも先生への愚痴をこぼすとすぐさま伝わり日常的にパワハラが行われるようになっているということでした。そして周りのナースは全てお局ナースの取り巻きで新人を生贄にすることで自分への被害を最小限にしていました。
私が一番後悔していることは、叱責（パワハラ）の数々をボイスレコーダーに録音して弁護士さんにもって行かなかったことです。それさえあれば・・・
５年以上前の話になりますが、これが私の病院でパワハラを受けた体験談です。最後までご視聴いただきありがとうございました。
