被害者意識の強いモンスター社員が会社に大きな損害を与えた実話

モンスター社員職場のトラブル
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誰でも知っている大手製造業で長く勤務していたAさん。とても真面目だが遊ぶことも忘れない人でした。義理堅く、情に脆い。Aさんとは仕事でも遊びでもお世話になりました。

親会社から子会社(年商100億円)に出向していた頃の事件です。

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モンスター社員とのトラブルでボーナスを減額されたAさん

そんなAさん、子会社の常務であり、経理の責任者でもあり、採用担当をしていました。ある年の採用で、B君を採用しました。どこの会社にも採用されず、「この会社に採用されなければ家に帰れない」とB君に泣きつかれたのです。

やさしいAさんは後々、後悔することになりました。

Aさんのおかげで入社したB君。Aさんは経理に配属しました。B君は入社してしばらくすると、だんだん態度が悪くなっていきました。モンスター社員とは彼のためにある言葉かもしれません。

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仕事はできないし、サボることばかり考えていました。社内の評判もすこぶる悪く、必要なとき以外(一人を除いて)話をする相手もいませんでした。その一人はC君と言い、聞き上手で、とても柔らかい人間で、私とも懇意にしていました。

柔らかいC君やその他の社員からも、色々とB君のモンスター社員ぶりは私の耳に入ってきました。当初はB君のことを可愛がり、AさんはB君と私と食事にいったりもしましたが、何が気に入らないのか、全てを人のせいにして、文句ばかりだったようです。

とにかく被害者意識だけは立派なモンスター社員でした。

やさしいAさんもさすがにB君を叱るようになりました。それを根に持ち、モンスター社員はとうとうやってしまいました。Aさんをわざと怒らせ、厳しく叱られたと親会社のコンプランス委員会に駆け込んだのです。そのことをB君はC君に誇らしげに話したそうです。

即座にC君は私に伝えてくれました。

夕方だったこともあり、私はAさんをソバ屋に誘って、飲みながらその話をしました。まだAさんはB君の行動を知らず、あっけに取られていました。飼い犬ならぬ自分が採用したモンスター社員に手を噛まれたのです。数日後、コンプランス委員会に呼ばれたAさん、とてもグッタリしていました。

仕方なくB君に謝罪し、ボーナスは減額されてしまいました。少しして、B君は他部署に異動となりました。これはコンプランス委員会による指示でした。

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異動先でもやりたい放題のモンスター社員

異動先の部署では、社員たちは腫れ物に触るように扱いました。親会社の常務はこの会社の責任者だったため、彼もボーナス減額で始末書です。彼もまたやさしい人間で、全てが終わった時に、Aさんをお酒の席に招いて慰めてくれたそうです。モンスター社員B君、やりたい放題です。

B君は以前から、気に入らない人間を「殺すリスト」として名前をノートに記していました。また、気に入らないことがあると、給湯室やトイレの壁などを殴ったり蹴ったりしていました。

からかい半分で、B君を怒らせる若い社員もいましたが、その時の怒りはすごかったそうです。ゴミ箱を蹴り飛ばし、ブラインドを引きちぎり、顔を真っ赤にしていたそうです。やはりB君はヘビー級のモンスター社員だと思いました。

もちろん、本来は気の弱い人間だったので、人前ではやりませんが、誰かしら見ていたのです。

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そんなモンスター社員のB君は、他部署に異動した訳ですが、受注センターという部署なので、経理部とは違い、商品知識は必須、電話での問い合わせ対応、納入業者など、色々な新しい仕事を受け持ちました。

さすがにこれはきつかったようで、追い立てられるように大汗をかきながら、必死だったそうです。しかし、特に扱い商品が数万点もあり、商品知識には苦労をしたようです。その後、Aさんが定年を迎え数年後には、会社自体が親会社の一部署となりました。

当然、B君も親会社の部署に異動しました。今までは50人ほどの会社でしたが、今度は本社だけで1000人ほどの社員がいました。モンスター社員のB君、かなりビビったようで、しばらくはおとなしくなったようです。

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しかし、そこはモンスター社員です。

人前で怒鳴り散らす社員、乱暴な言動を繰り返す社員など、少しB君とは違いますが、それなりの数のモンスター社員がいました。これにはついて行けなかったようで、ゲッソリとして、体重は10キロぐらい減ったと言っていました。

モンスター社員も衰えたかと笑って見ていましたが、陰では自分の後輩たちに色々とやっていたようです。B君を含め、モンスター社員たちは次々に自分より立場の下の人間をイジメ、結果として、かなりの人数の社員を鬱病、出社拒否、退職などに追い込んで行きました。特に若い社員たちは、誰にも相談できず、次々に壊れて行きました。

 

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男性・女性問わず、社内にモンスター社員がいれば早めに撃退しよう

Aさんの件で、処分を受けた親会社の常務は嘆いていました。彼とも飲みに行ったり、昼飯に行く中だった私。「あんたさぁ、費用は会社で持つから、若い連中の話を聞いてくれんか?」と。

さらには、「若い連中は俺には本音を言ってくれないと思うんだよ。他のセクションでもどんどん、同じような状態になっているから、頼むよ」とまでも。

若い人と飲みに行くのは楽しいし、常務の頼み、若い連中のためと感じ、何度も飲みに行きました。そして現在だったら、あっという間に訴えられるようなモンスター社員たちの言動を改めて理解しました。おおよそのことが分かったあたりで、常務はモンスター社員を撃退しだしました。

こういったことは、全国的に多くあるのでしょう。モンスター社員に負けず、何とか相談できる相手(弁護士など)を探し、場合によっては訴えてまでも撃退したいものです。

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