親が自営業だと不幸になる?牧場主の息子の体験談

親が自営業家族のトラブル
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親が自営業をしている。という人は、どのくらい居るのでしょう。簡単に個人事業主になる事が出来る時代ですから、考えているよりも多い気がしますよね。

いわゆる「社長の子供」と聞くと、お金持ちとか、頭が良さそうとか、将来安泰とか、羨ましい印象を受けます。しかし、人間に善人と悪人とが居るのと同じように、良い親が居れば、悪い親も居るものです。

運良く良い親の元に生まれる事が出来たなら何の不満もありませんが、子供は親を選べません。当たり前に成人して独り立ちできるならば、成人を切っ掛けに悪い親と縁を切れば済む話です。しかし悪い親が自営業を営み、子供自身に事業を後継する意志があったり、単純に労働力として親に雇用されている場合。誰からの助けも期待できない地獄に捕まります。

これは、私自身が今現在体験している本当の話です。

家族経営は儲かります。労働基準法が適応されず最低賃金が存在しない為、人件費は実質無料で、専従者給与という形で家族に形だけの給与を与える事が出来、税金対策も容易だからです。

子供が労働に対して正しい給料が支払われていないと感じても、法律も、警察も、助けてくれません。家庭の問題は家庭で話し合え、と相手にしてくれないのです。

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親が自営業だと不幸になる!自分勝手で家族を顧みない隠れ毒親

私は30歳の男性で、両親は牧場を経営しています。姉弟で男は私だけだったので、祖父は幼い私に対して「牧場を後継するように」と私に命令しました。

子供なんて素直な生き物ですから、幼い頃の私は「そういうものか」と洗脳されて牧場を後継する為の勉強をして、大学も出ました。

22歳で大学を卒業して実家に戻り、家業の手伝いを始めました。事業主である父親は、私に何も言いません。何一つ指示を出さないのです。

実の親子とはいえ、牧場主と従業員という関係に変わりはないのだから、牧場主の考えや、やりたい方法を手助けするのが私の仕事だと認識していました。

どんな会社や職場でも、雇用主の判断・指示があって初めて、従業員は仕事に取り掛かれます。勝手な事をして不利益を生み出しても、従業員には責任をとる方法がないのです。こういう風に経営する、という根本的な方向性の明示すらもなく、どうして従業員が働けるのでしょう。

実際に、私という労働力は増えている筈なのに、業務の効率は落ちるばかりだったのです。しかし私も後継者の立場ですから、このままでは良くないという事は簡単にわかりました。

何も言わない父親は、見て盗めとでも言いたいのか、私には何も言わず、何も教えず、複数人で行う様な仕事すら自分一人で勝手に始め、私を居ない者として扱いました。

牧場経営には、何の恨みもありません。

私一人で、これから衰えていくであろう両親を養うために、都合の良い仕事だとしか思いません。
牧場を潰してしまうつもりは欠片も無いのです。両親の老後を保証するためには、私が主導して牧場を運営するしかないと判断し、私は自分の考えで仕事をしました。

余計な事はするな」と父親は言いました。

何が余計な事なのか教えろ無能。そんな事、お前しか知りようが無いだろうが。

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親なら、自営業なら、何をしても良いのか

私は、酷い労働条件で働いています。

牧場経営は生き物相手の仕事ですから年中無休です。季節によって程度は変わりますが、年間で平均を出すと、一日8時間以上働いています。最も忙しい繁忙期は、起きてから寝るまでずっと仕事です。

そして、私に与えられる専従者給与は、時給換算で300円程度になります。一般の会社なら一発アウトの労働条件であることは間違いがありません。自営業だから、家族の同意があっての事だから、法律も警察も何もできません。

ですが私の我慢にも、限度があります。牧場の仕事なんて昔からこんな物ですから、慣れれば問題はありません。給与が少ない事も、そこまで気になりません。

許せないのは、父親が事業主として当然の、最低限の指示すら出さないから経営状態が悪化しているというのに、それを私のせいにする事でした。

現在の経営の問題点は、経営の勉強をした者ならば誰でも簡単にわかる様な問題でしかないのです。父親か私のどちらかが牧場主として当たり前に働けば、すぐにでも改善するのです。

「余計な事が何かわからない、従業員でしかない私」には、なにも行動を起こせません。父親も何もしません。何もしないし、何も言わないから、今のままで良いという事なのでしょう。私に何もして欲しくないのでしょう。

父親のお陰で、私が後継するはずだった牧場は近い内に潰れるに違いありません。

オモチャのように特別必要でもない高価な農業機械を馬鹿みたいに購入し、趣味のバイクを買い、無駄に借り入ればかり増やしていますから、まず間違いないでしょう。

自営業だから私一人でも両親の老後を保証できると計画していたのですが、不可能になりました。ついでに私のこれからも、先が読めなくなりました。死ぬなら一人で好き勝手に死んでくれ。俺を巻き込むな。何がしたいんだお前は。

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自営業型毒親の対処法

少しだけ触れましたが、家族経営は、かなり強力な免罪符です。労働基準法は頼りに出来ず、DV被害等で訴えるのも容易ではありません。家族の事ですから、他人には口出ししにくい事なのです。しかし親の自殺に付き合う義務はありません。

この毒親、捨てます。

親の自分勝手を許されるなら、子の自分勝手も許されるに決まっています。ですがこの決心をするのに、私には8年必要でした。

  • 血縁者として、「切り捨てて良いのか」という葛藤
  • 収入を親に支配されている現状

この二つが、最大の悩みでした。血縁者としての情は、8年の内に自然と擦り切れました。収入は、こっそり副業を始めたので、どうにかなりそうです。

親を捨てる。

人聞きの悪い、出来れば誰にも聞かれたくない話ですが。心が決まると、私は気分が楽になりました。もし、「自分も親が自営業で、似たような状況だ」という人が居るなら、私は自信をもってお勧めします。

誰かの助け待っていても、誰も助けてはくれません。自分の事は、自分が助けてあげて下さい。自分が許してあげてください。

毒親は捨てろ。あなたの人生には不要です。

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