クラスメイトにお金を取られた友人を助けるために僕が取った行動とは？

学校はただ勉強をするだけの場所ではなく、集団行動能力やコミュニケーション能力、協調性などを養う場でもあります。

そんな学校では、故意的なものから過失的なものまで様々なトラブルが起こるでしょう。元々他人だった大勢の人が同じ空間で長い時間を一緒に過ごすのですから、当然です。

そして、集まったクラスメイト全員が良い人とは限りません。中には心ない人や欲望を抑えられない(理性が効かない)人がいるかもしれません。

ここまでの文章を見て、不快に感じた方もいるかもしれません。クラスメイトを疑って気分の良い人なんていないのですから。

なぜこんなことを書くのかというと、それは僕と友人が体験したある出来事が理由です。

学校で物を取られたらどうすればいい？

僕が高校生の頃の話です。僕はあまり明るい性格ではなかったので、いつもクラスの隅にいました。しかし、そんな僕にも特に仲の良い友人が一人だけいたのです。(以降A)

Aはとても社交的でとにかく優しく、穏やかな性格だったのでクラスの中では目立たないながらも頼りにされているような人でした。

ある日、Aと下校していると愚痴をこぼすような感じで相談してくれました。不用意に重くならないよう気を使っていたのでしょう。

A曰く、最近学校で財布からお金がなくなっている時があるそうです。二週間前からずっと続いていて、被害額は五千円を超えた、と言うのです。

Aは普段あまり冗談を言わない性格だったのに加えて、その表情から本気で困っているのはすぐに分かりました。

友達が被害にあって、苦しんでいる。助けないわけがありません。しかし、学校で起きた事件、しかも犯人はクラスメイトの可能性が高いとなると先生に相談して即解決と言うわけにはいかないのです。

仮に先生に相談してしまった場合、お金を盗られたと言う事実がクラスに広まるかもしれません。そうなってしまうと、クラスのAを見る目が少なからず変わってしまう可能性があります。

そうなる可能性が少しでもある以上、うかつに先生に相談することはできません。学校で生徒同士の事件が起きた際に先生に相談するケースが少ないのはこれが原因でしょう。

客観的に話を聞いていると、おそらく先生に相談するのがベストなのでしょう。実際に僕もそれが一番良いと思っていました。先生への相談の仕方によっては匿名性を保ったまま相談できるかもしれないのですから。

しかし、Aは頑なに先生に相談しようとはしませんでした。理由を尋ねてみると「先生にまで話がいくとやった側も取り返しがつかなくなる。自分たちの間だけで話を終わらせたい」といっていました。

つまり、これを止めるためには自分たちで犯人を見つけ出しこれ以上やらせないよう説得するしかなくなったのです。

正直無理だと思っていましたが、意外な形で解決へ向かうことになりました。

ある日体調が優れなかった僕は保健室で休んでいたものの、早退することになり教室へ荷物を取りに行くことになりました。その時ちょうど体育の授業だったため、自分で取りに行く他なかったのです。

すると教室には授業を受けているはずのクラスメイト(以降B)がAのカバンを漁っている姿がありました。

一瞬何が起こっているのか分からなくなりそうだったけれど、Bを問いただすとやはりここ最近のお金を盗っていた犯人はBだったようです。

後日、BはAに盗んだお金を全て返しAは今後他の人にも絶対にしないことを条件に何もなかったことにするといっていました。

やり返しはしないのかとAに聞くと、A曰く、怒っていないわけじないけどやり返すのはめんどくさいとのことでした。笑

普通に考えると当たり前のことなのですが、僕と友人の体験談のようなケースは本当に稀で、先生に相談しなかった場合そのまま見つからずに終わってしまうことが多いです。

かといって先生に相談するのは少しリスクがあるし、そもそも普段先生とあまり仲の良くない人や仲良くないとまではいかずとも話さない人だっています。

むしろ、担任の先生と積極的に話す生徒の方が全体を見た時少数派なのではないでしょうか。

ですから、僕から言えるのは一人でも良いから信用できる友達を作ることは必須と言うことです。これは学生だけに言えることではありません。

社会で生きていくにも必ず誰かと協力する必要が出てくるシーンが絶対に訪れます。信用できる友達というのは、どんな資産にも代えがたいものです。

この記事を読んだ人は是非、信用できる友達を作って欲しいなと思います。もうすでに作っている方は、その人との関係を大切にして欲しいと思います。