お金を返してくれない人に催促するのが怖くて放置していると…

お金を返してくれないお金のトラブル
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お金に困ったとき、何か高価なものを買いたいとき、私たちは銀行やクレジット会社でローンを組みます。

そしてもう1つ。家族、親戚、友人に借りるという方法があります。

ただそこには、金融機関でローンを組むことと違い、きちんとした契約書を作成することは少なく、そのせいで招いてしまうトラブルも多いのではないでしょうか

その被害者の1人が私の友人になります。

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お母さんが他界した後わかった、手書きの借用書

友人A子には、本当に優しく聡明な、絵に描いたようなステキな両親がいました。お父さんは元公務員で、定年後は思う存分楽しむぞ!と言っていた矢先に、がんで他界してしまいました。

悲しみに沈むA子やお母さんを、周りは随分心配しましたが、A子には生まれたばかりの子供がいましたので、子供の無邪気さが周りの塞いだ気持ちを切り替えてくれたようでした。

A子のお母さんは専業主婦でしたが、お父さんの残してくれた遺産のおかげで、苦労することなく生活をし、シニアライフを楽しんでいるように見えました。

しかしそんな矢先、またもやお母さん自身ががんに侵されてしまいました。

お父さんの時同様、既に進行がんとなってしまっており、なす術なく、緩和ケアの後、他界してしまいました。

生前のお母さんは、大変お人好しで、困っている人を無視できないと、見ず知らずの人まで家に上げてしまうほどの人でした。

そんなお母さんがまさか…ということが亡くなった後にわかったのです。

それは、A子がお母さんの部屋を片付けていたとき、お母さんのバッグから出てきたのは1枚の手書きの借用書でした。そして、数万円の返済があった日付と返済額のメモ書き。明らかに、借りた日から現在までに全額精算にはなっていないようでした。

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お金を返してくれないお母さんの友人

その借用書には、日付と借用額300万円、借りた人の名前と印鑑があるのみでした。しかもその借りた人はA子もよく知るお母さんの友達。

その人はお母さんの自宅の近所に住む人で、お通夜もお葬式への参列だけでなく、お手伝いもしてくれた人でした。

A子もお母さんに似て、お人好しのところがあったので、落ち着いたらお金の話があるはず。そう思って、しばらく様子をみることにしました。

でも…待っても待っても、その友人からその話は出る気配がありませんでした。

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事実確認をしようと本人に問うも…

金額が金額だったので、黙っているわけにもいかず、A子は意を決して友人にその話を聞くことにしました。

生前お母さんと仲良くしていた人ということもあり、強くは出れず、恐る恐る、失礼がないように切り出しました。

「母の生前は、いろいろお世話になり、ありがとうございました」

「いいのよー。友達なら当然のことよ。A子ちゃんも困ったことがあったら何でも言ってね」

「ありがとうございます。あの、聞きづらい話になるのですが、実は、母のバッグからこんなものを見つけまして…」と、例の借用書を見せたのです。

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その友人の顔色が一気に変わり、

「A子ちゃん、わかっていたのね。でもね、それ、名前は私になっているけど、実際借りて使ったのは別の人なのよ。お母さんも知っていたとは思うけど、そこは聞いてないのねー」

「でも、借用書の名前は〇〇さんですし…このまま放置しておくわけにはいかないので…」と意外な展開にA子はしどろもどろになってしまいました。

「使った人に伝えておくわ。返さないつもりはないのよ、その人も」

「一応その人の名前と連絡先教えていただけませんか?」というA子に、

「んー、いいんだけど、突然A子ちゃんから連絡行くと、相手方も驚くと思うから、私からまずは伝えることがから待っててくれる?」とかわされてしまい、それ以上その話を続けることができませんでした。

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お金を返してくれない日々が永遠続く…

お母さんの友人との会話後、既に数ヶ月経ちましたが、その友人からも、使ったといわれる人からも一切の連絡はありませんでした。

知っている人に催促するというのも気まずく、考えてみれば借用書には、毎月いくらの返済をして、いつまでに完済します等の詳細もありません。

あるのは、返済してもらった時につけていた日付と返済額のみ。それだけでは情報が少なすぎるのも確かなのかもしれません。

実際、もう払ったと言われたら何も言えなくなるし、下手に法律に詳しくないA子が色々動くことで、状況が悪化するのも怖かったのです。

借りたのも事実であり、返済が終わってないのも事実でしょう。それでもどうしていいかわからず、揉めるのだけは避けたく、催促できませんでした。

それから数年経過しましたが、結局A子は、お金の返済は一切受けてませんし、連絡ももらっていません。もし、お母さんがまだ健在だったとき、お母さんとともに弁護士さんに相談に行き、事実関係を整理し、きちんと法的な威力を持つ契約書に書き換えていたら、こうはなっていなかったかもしれません。

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