これは僕がまだ10代の頃、高校に入学してから1年半後、高2年の夏に起きた個人的事件の話です。
高校に入学してから元々興味があった音楽の世界に足を踏み入れてバンド活動に力を入れていました。当時はバンドで世の中に出るぞ!という気持ちでいた為、学校に居る必要性を感じなくなり東京へ行こうと決意したのです。
しかし親には反対されスムーズに上京とはいきませんでした。
どうしても東京へ行きたかった僕はしばらくしてから家出を思い立ったのです。そして親の寝静まった頃を見計らい夜中、バイクで東京へ向かいました。
東京へ着いてから最初の1週間は当てもなく足りないメンバーを探す為ライブハウスへライブを見に行ったりする日々を送っていました。するとそのライブハウスでいきなり1人の女性が声を掛けてきました。
話してみると、バンドが好きでよくライブハウスに行ったりするらしく僕が上京してきた事(家出は隠している)を受付の人から聞いたらしく話しかけてくれたようだ。
見た感じキャバクラにいそうな出立ちだったのですが意外にも好きなバンドが被っていたりして話が弾み、その日のうちに割と仲良くなりました。
上京して知り合いが少ない中でのこういった出会いは助かるとその時は思ったのです。実際に色んなバンドを紹介してもらったり、ライブハウスのスタッフなど話を通してもらったりしてくれたのは有り難かったです。
なにより東京でバンド活動をして夢に近づいている気がしました。
⇒女性トラブルを弁護士に相談したい人におすすめ!「弁護士保険」を使ってみた口コミ・評判
メンバーの知り合いの人の所で居候生活が始まってからしばらくして、彼女の仕事がキャバ嬢だと聞きました。
案の定と思ったのと10代の自分からしたら夜の仕事くらいのイメージしかなかったのですが、彼女の話が上手なのはそういうところから来ていたのかと僕はこの後思い知るのです。
上京して1ヶ月ほどして、例のキャバ嬢とその友達数人と遊ぶ機会がありました。カラオケなんかしてワイワイしていた時、ふと好きな数字や携帯の暗証番号などについてそれで性格がわかるとかなんとか相性がどうとかそんな話を始めたのです。
周りの人達は、その話で盛り上がってました。
僕はそういった類のものは信じないタチなのであまり話に参加していなかったのですが、突然キャバ嬢が僕に『こうゆうのって大体の人は誕生日だったりするよね?』と言ってきました。
僕自身誕生日に設定していなかったので、そんな事ないと返事をしました。その後何を話したか細かい所は省きますが、最終的に僕は銀行のキャッシュカードの暗証番号を教えてしまっていたのです。キャッシュカードがなければ知っていても安心だろうという考えもあったと思います。
その日は何事もなく解散しました。
後日、ライブハウスでそのキャバ嬢に会いライブ終演後かるく会話をし別れ、帰路につきました。
帰り道の途中コンビニで買い物しようと思い財布の中を見ると、ライブの支払いで手持ちがなかったのでATMでお金をおろそうとするとエラーが…
ん?と思い残高を確認すると、なんと小銭しか残っていません。地元でバイトして貯めた貯金が端数の小銭だけになっているのです。
⇒女性トラブルを弁護士に相談したい人におすすめ!「弁護士保険」を使ってみた口コミ・評判
頭の中は真っ白になりました。
慣れない土地で手持ちも無くなりこの後どうしたら良いのか…このままでは生きていけるわけがない、親に頭を下げて元の生活に戻るしかなくなりバンドも解散し地元へ引き返すのでした。
その際キャバ嬢へ連絡を試みるも携帯は繋がらず、行方知れずに。
あの時ライブハウスでカバンの中にある財布をいつの間にか取られていて近くのATMで以前聞き出した暗証番号を使ってお金をおろされたと言うことだ。
もともと上京したてという部分につけ込んだのかもしれない。
なんとかお金を取り返そうとするも、どこをどう探して良いのか分からず、とりあえず共通の知り合いを片っ端から当たってみることにしました。聞く人聞く人が知らない、こっちからも連絡取れないの一点張りで話にならず。本人の所在も勤めてるお店なんかも知らない為、警察もできる限りのことはしてくれたが突き止めれずに今に至る…。
今そのキャバ嬢がどこで何をしているのか知る由もないですが、他にもこんな経験をした人が居て、とっくに警察に捕まったりしたのかもしれない。
SNSなどが盛んな現在であればもしかしたら探し出せたのかもしれない。
しかしながら当時はそんなものはなく、改めて今検索しようにも自分の持っているキーワードでは探し出す事は出来なかった。
この事について、もちろん自分の不注意もあると思っています。見ず知らずの人に話して良い事と悪い事も区別がつかなかったと思います。家出をして周りに迷惑もかけました…
ですので今は親や周りの人に迷惑をかけた罰だと思うようにしていますが、それでも思い返すとやっぱり腹の立つ話ですね。
もしかしたら身近にそういう人がいるかもしれません。この人は本当に深く信用して良いのか?過去の失敗を生かししっかり考えていこうと心に強く思った出来事でした。