父親に勝手に連帯保証人にされ2000万円の借金を背負わされた体験談

勝手に保証人お金のトラブル
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私の父親は小さな会社を営み、それなりの裕福な生活をしていました。私を含め3人の子供に何の不自由もなく、生活をさせていました。お酒は飲まず、アウトドアや美味しいものを食べに行ったりが趣味のようでした。

私は大学卒業後、ごくごく普通にサラリーマンとして働きだしました。社会を知らない私でしたが、なかなか楽しい日々でした。

4年間勤めましたが、ちょっとしたキッカケで退職し、しばらくフラフラした後、父の会社に入りました。ほぼ同じ頃、サラリーマンをクビになった兄も入社しました。

兄弟そろって父親の会社に入った訳ですが、会社は沈没寸前でした。税金滞納や借金など、火の車だったのです。大汗かきながら、営業をして、何とか立て直しをしていきましたが、なかなか追いつきません。

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入社して間もなく、売り上げ2000万円、純利益1200万円という仕事がありました。3ヶ月足らずの間、休み無し、睡眠時間は1日3時間程度です。しかし、その利益はどこへいった???という具合でした。他にも仕事をとっても、一向に楽にはならなかったのです。どうやら、銀行以外にも沢山の借金があったっぽいです。

その状況が分かった兄は、全てを放り投げ、会社を去りました。そして、新たな会社を立ち上げるまで、父親の会社の社員や備品などを勝手に使っていました。その他、色々と身勝手なこともあり、訴えてやりたいとさえ考えていました。

さらに、兄は父親に600万円ほど貸しているので、私に返せと言いだしたのです。まったく私の知らないことでした。しかし、訴えるなど不毛なことだと冷静に考え、二度と会わないことにしました。

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兄が去った数か月後、父親に「明日、銀行に一緒にいくぞ」と言われました。何だかわからないうちに、2千万円の連帯保証人にされてしまいました。

突然、ここに署名してハンコを押せと言われて愕然としました。瞬間的に何が起こっているのか理解できましたが、断ったらどうなるのかくらいは・・・。勝手に連帯保証人にされる怖さを知りました。

そのころからは、出入りの業者さん達、社員の方、役所の方々など、皆が父親ではなく、私にお金のことを何とかしてくれと言いだし始めたのです。

買掛金の支払い、社員の給料や交通費、税金など役所関係への支払い。勝手に連帯保証人にされた挙句、その他諸々が私に降りかかってきました。もちろん、営業など全ての業務をしながら・・・。

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心も体もずたぼろでした。

父親は呑気に食事行ったり、趣味に興じている毎日でした。何度も会社を解散しようと言っても、答えはノーです。当時は亡くなった祖父母の家や私たち家族が住んでいたマンション2室がありました。全部とは言わないが、売りに出そうと言ってもダメでした。

それだけ勝手なことを言うなら、勝手に連帯保証人された私の代わりの連帯保証人を探してくれ」とも言いましたがこれもダメ。同年代はみんな年齢的に無理だというのです。

何とか借りていた事務所を引き払い、自宅マンションを事務所にしました。これで家賃は無し、高齢化していた社員達には辞めてもらいました。

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勝手に連帯保証人にされた私は、とうとう一人になり、借金返済のためもくもくと働きました。父親はもう一つ町工場も経営していましたが、不況のため休眠させていました。もちろん、詳しくはわかりませんが、こちらも借金だらけだったようです。

その会社の借金をうまく利用したのは兄でした。

新しく創った会社が儲かり、税金対策に使ったようです。そのことを父親は何故か嬉しそうに私に話してきました。では、そのことで兄の得た利益の一部をもらってくれと頼みましたが、話しもしてくれませんでした。

いい加減、勝手に連帯保証人にされた私もガマンの限界でした。あまりにも身勝手な父親と兄。私は当時付き合っていた女性の家に、結婚を前提で転がり込みました。

会社の状況、勝手に連帯保証人にされたことなど、全てを話した上で、彼女(現在の妻)はOKと言ってくれました。感謝感謝です。ただし、家族には内緒にしてくれと言われました。

彼女の家族は極めて真面目で、とにかく堅い人達だったのです。勝手に連帯保証人にされたとはいえ、借金持ちの男などとんでもないとなるからです。

結婚するまでの3ヶ月ほどは個人事業主として仕事をし、その後、会社を設立しました。
父親は祖父母の家や自宅マンションを売却し、かなりの額を返済しました。

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しかし、金融機関の返済には足りなかったようで、突然、銀行から私に連絡があり、連帯保証人なのだから、何とか返済をしてくれと。私が家を出た後の経緯を教えてくれなければ話はできないと、私は言いました。結論として、月々少額の返済をするということで落ち着きました。

その後、10年ほどは父や兄とは一切の連絡をしませんでした。そして、母から父親が倒れたという電話がありました。救急車のサイレンが電話越しに聞こえ、突然電話は切れました。

救急救命センターに運び込まれ、緊急手術でした。医師には手術は上手くいったが、全く予断を許さない状態だと言われました。結果、3週間後に父はこの世を去っていきました。

父に勝手に連帯保証人にされ、本当に苦しめられましたが、いい教訓だと考えることにしました。また、今でも兄みたいな人間だけは許しがたいと思っています。

私のまわりの人達には、連帯保証人になるときは、よく考えてからにするように伝えています。

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