
男性職員が力仕事を手伝ってくれない職場
私が今回ご紹介するブラック企業で働き始めたのは今から10年前の話になります。当時私は23歳、長身で細く、どちらかと言えば力仕事なんて出来るような体型ではありませんでした。
私がなぜこの会社へ就職したのか、それは前の職場が休みもほとんどなく、精神的に追い詰められるような職場だったので転職を考えていたからです。
ある日、広告の求人情報でスーパーのお惣菜コーナーのスタッフを募集していました。「まあ実家暮らしだし、お小遣い稼ぎ程度なら」という事で面接を受け即日採用。私は栄養士免許を保有しており、実習でも立ち仕事は慣れていたので特に問題はありませんでした。スタッフの女性は母親位歳の離れた女性ばかりで、もちろん同年代はいません。それでも、娘の様に可愛がってもらい、本当に楽しかったです。
しかし、男性社員のあるお願いから、私の生活が変わりました。それはお惣菜を揚げた時の廃油を処理する仕事を任せたいということです。その廃油は寸胴なべにいっぱいの油で、おそらく1つの鍋に1000mlの油8本はあるかと思います。それを4つ全て1人で処理をしなければいけません。
男性社員が私に任せた理由は、夜のパートさんの容量が非常に悪く、イライラしていたからだったそうです。あとは「若いから大丈夫だろう」という考えもあったそうです。私は、頼まれたことは余り断れない性格で、その時は何も考えずに「はい」と答えてしまいました。今思えば、あの時「無理です」と断ればよかったです。
ある日突然、腰に激痛が走る
体の異変が起こったのは、それから3か月後のことでした。最初はただ腰がだるいな~という感じでした。痛みはなかったので特に病院へ行きませんでした。しかし、それからどんどん症状は悪化し、立ち仕事が辛くなる程腰が痛くなったのです。それでも、私は1人で廃油作業を行っていました。
そして1年後、とうとう私の腰が限界を迎えました。腰から足にかけて激痛が走り、歩くのも無理になってしまったのです。直ぐに病院へ行き詳しい検査をしたところ腰椎椎間板ヘルニアとの診断が下ったのです。